一番シンプルなウォーターケフィアの育て方を写真入りで詳しく紹介します。
ウォーターケフィアは、環境によって成長の度合いが変わります。
例えば、水質、保管場所の温度・湿度・光の量、砂糖の種類などによって、発酵の速度や、粒の大きさが変化します。
通常ならば、環境の条件をすべて同じにすると、毎回同じ結果が得られると考えますが、ウォーターケフィアの場合は、そうはいきません。厳密に全く同じ環境を毎回再現するということは、一般家庭では不可能です。それゆえ「この方法で育てれば、必ずこうなる」というものがなく、「毎回、同じレシピで作るのに、毎回、出来上がりが違う」ということもしばしばです。これは、わずかな環境に左右されやすいというウォーターケフィアの特徴でもあります。「基本的な育て方」というものはありますが、それをベースに育成者ごとに自分独自のベストレシピを探すのも、ウォーターケフィアを育てる楽しみの一つです。
ポイント 気を付けることは4つ
- 道具は金属NG
- 水温は35度以下、保存環境は涼しい場所で
- 容器を清潔に
- 二次発酵の爆発に注意
以上のポイントを押さえていれば、少々ザツにあつかっても、分量が正確でなくてもOK!ざっくり、ゆっくりで大丈夫!
道具について
金属製の道具は使用できません。ウォーターケフィアは金属に弱いです。スプーンやザル、保存容器などの道具は、ガラス、プラスチック、陶器、シリコン等を使用します。
育て方(一次発酵)の材料
- お湯(少し熱い程度) 50gぐらい
- 黒糖 30gぐらい
- 水 300gぐらい
- 30gのケフィアで水1000㏄ぐらいまでOKです。
- 今回は300㏄の水で作ります。
- ウォーターケフィア 20g~30gぐらい
二次発酵の材料
- 100%リンゴジュース 250㏄
- 100%ジュースの他、ドライフルーツ、フレッシュフルーツなどもおすすめです。ドライフルーツの場合は、20g程度が目安。
- ウォーターケフィア液 250㏄
全体のおおまかな流れは3つ。2日~4日必要です。
全体のおおまかな流れは下記の3つに分かれます。この3つからさらに細かい手順に分かれるという感じです。文章で見るより、やってみると意外に簡単です!
◆一次発酵:黒糖水を作り→ケフィア粒を混ぜ→寝かせる(1日~2日)
◆分離:一次発酵後のケフィア粒とケフィア水を分ける(3分ぐらいの作業)
◆二次発酵:ケフィア水と果物やジュースを混ぜて寝かせる(1日~2日)
それでは、基本の育て方・二次発酵の方法の紹介に入ります。今回は水300㏄、ケフィア30gで作ります。
1.黒糖水づくり
清潔なガラス瓶に黒糖30gを計量します。
瓶は煮沸する必要はありません。洗剤が残らないよう良くすすいでください。
そこへ、少し熱い程度のお湯を50g入れ黒糖を溶かします。このお湯は黒糖を溶かしやすくするためのものです。ガラスが割れる危険があるので、熱湯は注がないでください。
黒糖が溶けてきたら、さらに水250gを注ぎます。湯と水で水分は合計300gになります。
湯と水を使うのは、湯で黒糖を溶かし易くし、水で水温を下げるためです。
ケフィアは熱に弱いので最終的な黒糖水の温度は冷水~常温にします。
ウォーターケフィア30gを瓶に入れます。
キッチンスケールの風袋機能を使って、瓶にどんどん材料を足していきます。
黒糖30gに、お湯を50g足したところ。
良くまぜ溶かします。
スプーンはプラスチック製を使いました。
黒糖が溶けたら、さらに瓶に、水300ccを足します。
黒糖水の濃度が均一になるよう、良く混ぜます。
黒糖水の完成です。
2.ウォーターケフィアを混ぜる
完成した黒糖水に、ウォーターケフィア30gを足します。ウォーターケフィアは寒天を砕いたような質感で、意外とパラパラ落ちやすいです。落ちないようにそーっと入れます。育成の材料がすべて入りました。
軽くかき混ぜて蓋をしてセット完了。涼しい場所に置いて1日~2日間、寝かせます。ケフィアさん、おやすみ~。
これがウォーターケフィア30g。
これを先ほどの黒糖水に入れます。
ウォーターケフィアは寒天を砕いたような質感で、意外とパラパラ落ちやすいです。落ちないようにそーっと入れます。
育成の材料がすべて入りました。
軽くかき混ぜて蓋をしてセット完了。涼しい場所に置いて1日~2日間、寝かせます。ケフィアさん、おやすみ~。
今回は、キッチンペーパーを輪ゴムで止めて、蓋にしました。
蓋について
キッチンペーパーや布を輪ゴムで止める方法や、パッキンを外した蓋を使用する方法があります。蓋をしっかりめにするとアルコールが発生しやすいです。アルコールを抑えたい場合は、ゆるめに蓋をしましょう。
3.寝かせる
上がセット完了直後。下が2日経過したものです。
黒糖水の色が薄くなりました。ウォーターケフィアの力で黒糖水がケフィア液に変化しました。
黒糖水を替えた直後のウォーターケフィア
黒糖水を換えてから48時間後のウォーターケフィア
黒糖水の色が薄くなりました。この薄い液体が二次発酵に必要なウォーターケフィア液です。
4.分離
24時間~48時間経過し、黒糖水の色が抜けてきたら、ケフィア水とウォーターケフィアに分けます。プラスチックのザル・ボールを重ね、そこへ瓶の中身を移します。
ケフィア水と、ウォーターケフィアに分けることができました。
ボールの上にザルを重ねます。
そこに、瓶の中身(ウォーターケフィア粒とウォーターケフィア液の両方)をすべて移します。
ザルを引き上げると、ケフィア粒とケフィア液の分離が完了です。
この時できる副産物がウォーターケフィア液。この液体が二次発酵のベースになります。
ここで、ウォーターケフィアは1へ戻ります。1~4(これを1クールとします)を繰り返し、ケフィアを育てます。この間にケフィアが増殖するというわけです。
以上が、一番シンプルなウォーターケフィアの基本的な育て方になります。これをもとに、水分量や保管場所を工夫したり、二次発酵の果物をアレンジしたり、是非、色々と試してみてください!
あなた流のウォーターケフィアのたのしみが見つかりますように!
◆番外編~体重測定~
ウォーターケフィアの粒だけ、どのぐらい増えたか計量してみました。
30グラムのケフィア粒は、2クール後……59グラムに増えていました!
量が増えてきたら水を500㏄~1000㏄に増やしてセットしましょう。
育て始める前
30gのウォーターケフィアです。
2クール後
59gに増えていました。59g-30gで、合計29gの増加です。
*育成を始める際は、ウォーターケフィア液が新しい環境に慣れるまで、数クール繰り返すことをお勧めします。
*ケフィア水、ケフィアドリンクは微量のアルコールが発生します。アルコールに弱い方、妊娠中の方、お子様などはご注意下さい。
ウォーターケフィアとは?
ウォーターケフィアとは菌類の一種で、育てながら乳酸菌や酵母菌が豊富なドリンクを作ることができます。そのままでも飲めますがフルーツとブレンドして二次発酵させるとシャンパンやビールのように発泡し、爽やかで、美味しいケフィアドリンクになります。
生育は本当に簡単!育て方や購入方法が気になった方は下記のリンクをご覧下さいませ。
コメント